紅白歌合戦抽選考察決定版

この記事は、紅白歌合戦の抽選考察

http://kirikirimaim.hatenablog.com/entry/2018/12/16/001006

紅白歌合戦の抽選考察その2

http://kirikirimaim.hatenablog.com/entry/2019/12/15/012047

 

をまとめ、加筆したものです。大筋は同じ内容になるかと思います。

5年連続で紅白歌合戦の観覧に当選している筆者が、毎回大量の落選葉書を見るにつけ、忍びないなぁと感じたことから、落選葉書を2年をかけて調査してみました。一応自分の応募実績としては、毎年1000枚ずつの応募をしています。

 

まずは紅白歌合戦の過去の観覧応募の過去のデータから

 

年次   応募総数  当選枚数  倍率  白組司会者  司会者発表日時 

2010年    759480枚  1313枚  578倍  嵐     11月3日

2011年  1264923枚  1234枚   1025倍  嵐     10月19日

2012年  1172420枚  1324枚     886倍  嵐     10月16日

2013年  1427153枚  1330枚   1073倍  嵐     10月18日

2014年  1385357枚  1342枚   1032倍  嵐     10月10日

2015年  1020005枚  1351枚    755倍  井ノ原快彦  11月26日

2016年    991306枚  1075枚  922倍  相葉雅紀     11月12日

2017年    932319枚  1223枚  742倍  二宮和也  11月13日

2018年  1085171枚  1331枚  815倍  櫻井翔   11月9日

2019年  1230944枚  1227枚   1003倍  櫻井翔   10月18日

 

 

司会者の嵐が観覧募集期間中に発表されるようになってから当選倍率が400~500倍から1000倍に跳ね上がりました。そして、その後司会者の発表が11月に戻っても、当選確率は高止まりしたまま以前の水準まで戻っていません。余談ですが、詳細なデータが発掘できませんでしたが1枚につき2人まで入場可(ペアチケット)になるまでは、倍率200倍程度だったという話も聞いています。2019年は5年ぶりに10月中に司会者発表が行われましたが、おそらく司会者発表後に応募ハガキを投函した場合、日程的に速達を利用しても届かなかった(はず)です。

 

マスメディアとしての紅白歌合戦は、昨今視聴率の低下傾向が下げ止まらず、影響力の低下などネガティブな論調をよく目にしますが、ライブ興行の盛況さも手伝い、現地観覧の人気はむしろ上がっているということができると思います。もっとも、これは紅白に限った話ではなく、音楽・スポーツ観戦などのあらゆる興行に言える話だとは思うのですが。

 

 

 

紅白観覧応募の抽選抽選方法について

10月上旬に往復葉書による募集が開始され、10月の下旬に締め切られるのが毎年恒例となっています。NHKの他の番組観覧ではオンラインの応募案件も多いですが、紅白歌合戦は往復葉書での応募のみ。他局の番組観覧と異なり、ファンクラブ枠での観覧応募もありません。また前述のとおり司会者も出場歌手も、出演者が全く発表されていない状態で募集が締め切られてしまいます。

 

応募した 葉書は12月上旬頃に、当選通知は封書で、落選通知は返信面の裏に落選の旨が印刷されて帰ってきます。

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このとおり、ご丁寧に1枚1枚ちゃんと却ってくるのですが、表面に6桁の番号が印字されているのが分かります。郵送されてきた葉書には通し番号が振られ、この番号を元に宝くじと同じ要領で、11月上旬に行われる抽選会で当選番号が決定します。この模様は毎年何らかの形で公開され、年によっては当選番号自体が発表されたこともあります。応募総数と当選の総数によって変動はしますが、例年下3桁~下5桁の当選番号をボールなどを用いた抽選により決定しているようです。

 

まとめて出した方がいいの?小分けで出した方がいいの?

こういうのは一所懸命に考えても、結局誤差のレベルにしかならないから考えても無駄というのも一理あるのですが、当選が現実的になるくらい沢山発送したい!!と思うと気休めでもいいから少しでも確率の高い方を選びたいというのが人情というもの。というわけで、応募枚数1000枚における番号の分布について考えてみたいと思います。

 

 

 

1.下3桁の当選番号が存在する場合

  ・1000枚がすべて通しの連番になれば100%当選する。

  ・また、ランダムに1000/1000が発生する確率は天文学的に低い。

  ・ほぼ確実に被り番号が発生し、被り番号が発生した分だけ、

   カバーできない番号も発生する。

 

2.下4桁の当選番号が存在する場合

  ・被りが発生する確率の最大値は999/10000で約10%

  (数学的に被りの確率を計算できる方、いればご教授願います)

  ・それなりに被りの発生する確率はあるものの、そこまで気にしなくていい。

 

3.下5桁の当選番号が存在する場合

  意図的に連番を起こさなければ、被りが起こっても数枚の可能性が高い。

 

100枚単位の応募の場合、それぞれ桁が一つ下がると考えればよいと思います。応募総数から考えると下2桁の当選番号が発生するパターンはまずないので、自分の応募しようと考えている枚数が100枚以下ならば、被りの問題はあまり考慮に入れる必要はないかと思います。逆に数100枚単位でだすならば、連番を意図的に発生させる行為は、被り自体の発生確率は下がるが、被った場合の被り枚数を上げる行為であると言えます。いわばハイリスクハイリターンです。筆者の場合、毎回1000枚の葉書を同じ局から、同時にまとめて出していますが、この場合にどれくらい連番が発生するのかを2年かけて調査してみました。

 

2018年実績

前述のとおり応募総数1085171枚。当選本数 1331枚で倍率は815倍。

番号自体は発表されていませんが、

下3桁の当選本数1組 1085枚

下4桁の当選本数2組 108×2=216枚

下5桁の当選本数3組 10×3=30枚

1085+216+30=1331が濃厚ではないかと思われます。

 

また、当日の引換待機列で数人の方にお声かけした結果、下3桁の当選番号については500でほぼ間違いありません。(私の番号も下3桁が500でした)

 

実際に却ってきた返信葉書の番号をすべて調べてみたところ

 

下3桁      カバー率      総数

001~100  16/100    16

101~200  58/100    121

201~300 100/100    255

301~400  91/100    182

401~500  82/100    118

501~600  66/100    108

601~700  27/100    27

701~800  32/100    42

801~900  34/100    43

900~000  15/100    15

         521/1000  927 

 

上3桁の確認された番号

1~10枚  099 103 110 111 115 136 139

       146 158 

10~20枚 106 147 194 198 201

20~30枚 145

30~40枚 141 149 153 156 196 206

それ以上   140(64) 143(178) 144(81)

       148(93) 205(148)

 

・郵便窓口への差出の日付は、募集開始日から数えて5日目。

・下3桁の被り番号は200番代が特に多く、232~238は5枚被り。

・上3桁は140代、205、206が中心。確認された番号は26種類。

・返却枚数はこれに当選番号を加えた928枚。

・最大連番は上3桁143代の71連番。

 

投函日が募集開始前半で5日目だったため、この番号は順当なところだと感じます。概ね届いた順に番号が振られているようです。ただ、返信枚数が928枚なのが気になりました。残りの72枚はどこに行ったのでしょう?

ここで気になったのが当選番号選出のための通し番号が6桁であることです。応募総数が1085171枚にも関わらず、通し番号が6桁ということは、重複している番号か通し番号が振られない応募葉書のどちらかが85171枚存在することになります。私の元に戻ってきた返信ハガキにはすべてに番号が振られておりました。

仮に当選対象の応募葉書の最大枚数を1000000枚と仮定すると、無効葉書が85171枚発生することになります。その場合、応募した葉書が有効葉書となる可能性は92.1%となります。私が応募した葉書の返却率が92.8%ですから、もし抽選の対象にならない無効葉書が返却されずに処分されているのだとしたら、数字的には自然になります。ただこの場合、先に示した当選本数とは整合性がなくなります。結局どこまでいってもブラックボックスです。

 

 

一応、この通し番号の状況で上に示した当選番号の仮説を元に私の当選率を大雑把に計算すると

 

下3桁の当選率 52.1%

下4桁の当選率 およそ9.2×2=18.4%

下5桁の当選率 2.8%

 

73.3%程度ということになります。純粋に倍率が815倍の懸賞に1000口応募して1口も当選しない確率は約29.3%ですから、私の応募の仕方は確率的にやや効率が良い(すべてまとめて出して連番を発生させたことが良い結果につながった)ことになります。

 

 

2019年実績

応募総数1230944枚。当選本数1227枚で倍率は1003倍です。前年同様当選番号は発表されていませんが、今回は極めてシンプルで下3桁の当選本数1組で、当選被りが3~4本発生した可能性が高いのではないかと考えられます。初めて投函した枚数(1000枚)を倍率が上回りちょっと雲行きが怪しいと思ったのですが、無事当選しました。事前の確率計算で大体6割強出ていたので、過去の当選実績からみてもそろそろ外れる頃合いかなぁと本気で気にしていました。昨年と同様に返信葉書を調べてみました。

 

ただし、前年と異なる行動を意図的に一つしています。前年が地元の郵便局(山梨)への持ち込みなのに対して、2019年は新東京郵便局(最寄りJR京葉線潮見駅)に差出しました。新東京郵便局は通称をクイズ局と呼ばれる局で、大口の私書箱が設置される局です。「119-xxxx」に宛てた郵便物は、一度新東京郵便局に集められ、そこからNHKに行きます。つまりはできる限り他人の応募葉書と混ざらないように、経由地を減らした場合、どれだけ連番の発生に影響がでるのかという実験です。ただし、現地に行ったところ、新東京郵便局には一般の郵便窓口は存在しないと警備員に言われ、併設されている江東新砂郵便局の窓口へ行くように案内されました。郵便局のサイトでは新東京郵便局ゆうゆう窓口が設置されているという表示があったので、ちょっと釈然としないものの、結局言われたとおりに江東新砂郵便局に持ち込みました。

 

下3桁      カバー率      総数
000~099  44/100    60
100~199  40/100    52
200~299  67/100    67
300~399  84/100    127
400~499  51/100    75
500~599  91/100    162
600~699  88/100    162
700~799  47/100    48
800~899  70/100    122
900~999  75/100    124
         657/1000  999

 

上3桁の確認された番号

024(62枚) 044(69枚) 045(262枚) 053(259枚)

055(59枚) 056(13枚) 058(18枚) 059(32枚)

061(1枚) 063(107枚) 066(71枚) 069(44枚)

072(2枚)

 

 

前年と比較すると、

・郵便窓口への差出の日付は、募集開始日から数えて4日目。

・下3桁のカバー率657/1000に上昇(前年521/1000)

・最大連番は上3桁045番代の98連番(前年最大71連番)

・上3桁の確認された番号は13種類。(前年26種類)

・返却枚数は当たりを含めて999枚(前年928枚)

・1枚返信されていないものの053591~053606までの連番のうち、053594だけが抜けており、この番号の可能性が高い。

 

前年の投函日が募集開始5日目。今年が4日目という違いがあるものの、応募総数が前年1085171枚から1230944枚に増加したことも含めて考えると、通し番号が大分若くなっていることが分かります。これは単純に持ち込んだ場所が集積場所に近くなったことが理由だと考えられます。番号の散り方が前年に比べて少ないのは、到着が早くなったことによりその日の集荷枚数の絶対数が減ったのが原因か、経由地が減ったことにより他の方の応募葉書と混ざる機会が減ったのが原因か判断が付きかねますが、とにかくいずれにしても、上3桁の確認された番号は半減し、下3桁のカバー率が大幅に上昇しました。下3桁の被りが増えるか減るかは、結局は今回の場合は、約260枚ずつ振られた045番台と053番台にどれだけ被りが発生するかに依るところが大きく、ここが大被りした場合、逆効果になる危険もあり得ます。ただ、上3桁の分布が半減していることから、期待値は間違いなく改善しているはずです。

余談ですが、この年も当日の引換待機列で数人の方にお声かけしました。確認できた当選番号は下3桁770のみでした。結果的に、当選率自体は純粋に下3桁カバー率の65.7%ということでしたが、7※※はカバー率がかなり薄い番号で、実は危うかったことがわかります。

 

最後に

結論としては、1000枚単位で出すなら、できるだけ早い時期に応募葉書を書き終え、新東京郵便局に持っていくのが最良ではないかという結論に至りました。ただし、「できるだけ早い時期」といっても、事前に応募葉書を作成しておくのはお勧めしかねます。郵便番号や、記入必要項目が変わる可能性があるからです。下手をすると今のご時世だと、今年から応募をインターネット応募に変更するなどの可能性も捨てきれません。

 

また、2020年度は嵐の活動休止がアナウンスされており、倍率が1000倍を大きく上回る可能性が高いと思います。NHKホールのキャパ的に応募総数が130万枚以上になると、下3桁の当選番号ではなく、下4桁の当選番号を7~8本で対応する可能性が高いと思います。一桁上がると被りの発生率は10分の1になるので、今年に限っては3~4000枚程度出さない限りは、あまり意味をなさないかもしれません。個人的にも今年の応募は悩みどころです・・・。