紅白歌合戦の抽選考察
今年も紅白歌合戦の観覧に当選しました。4年連続。
当選が現実的な枚数を毎年応募しているつもりですが、毎年絶対当たるはず!!という水準ではないので、割とラッキーだなぁという印象があります。
毎年大量の外れハガキを廃棄しているわけですが、今回内訳を調査してみました。
まずは紅白歌合戦の過去の観覧応募の過去のデータをまとめてみましょう。
年次 応募総数 当選枚数 倍率 白組司会者 司会者発表日時
2010年 759480枚 1313枚 578倍 嵐 11月3日
2011年 1264923枚 1234枚 1025倍 嵐 10月19日
2012年 1172420枚 1324枚 886倍 嵐 10月16日
2013年 1427153枚 1330枚 1073倍 嵐 10月18日
2014年 1385357枚 1342枚 1032倍 嵐 10月10日
2015年 1020005枚 1351枚 755倍 井ノ原快彦 11月26日
2016年 991306枚 1075枚 922倍 相葉雅紀 11月12日
2017年 932319枚 1223枚 742倍 二宮和也 11月13日
2018年 1085171枚 1331枚 815倍 櫻井翔 11月9日
司会者の嵐が観覧募集期間中に発表されるようになってから当選倍率が400~500倍から1000倍に跳ね上がりました。そして、その後司会者の発表が11月に戻っても、当選確率は高止まりしたまま以前の水準まで戻っていません。余談ですが、詳細なデータが発掘できませんでしたが1枚につき2人まで入場可(ペアチケット)になるまでは、倍率200倍程度だったという話も聞いています。
マスメディアとしての紅白歌合戦は、昨今視聴率の低下傾向が下げ止まらず、影響力の低下などネガティブな論調をよく目にしますが、ライブ興行の盛況さも手伝い、現地観覧の人気はむしろ上がっているということができると思います。もっとも、これは紅白に限った話ではなく、音楽・スポーツ観戦などのあらゆる興行に言える話だとは思うのですが。
紅白観覧応募の抽選抽選方法について
10月上旬に往復葉書による募集が開始され、10月の下旬に締め切られるのが毎年恒例となっています。NHKの他の番組観覧ではオンラインの応募案件も多いですが、紅白歌合戦は往復葉書での応募のみ。他局の番組観覧と異なり、ファンクラブ枠での観覧応募もありません。また、前述のとおり2011年から2014年の例外を除き、司会者も出場歌手も、出演者が全く発表されていない状態で募集が締め切られてしまいます。
応募した 葉書は12月上旬頃に、当選通知は封書で、落選通知は返信面の裏に落選の旨が印刷されて帰ってきます。
このとおり、ご丁寧に1枚1枚ちゃんと却ってくるのですが、表面に6桁の番号が印字されているのが分かります。郵送されてきた葉書には通し番号が振られ、この番号を元に宝くじと同じ要領で、11月上旬に行われる抽選会で当選番号が決定します。この模様は毎年何らかの形で公開され、年によっては当選番号自体が発表されたこともあります。応募総数と当選の総数によって変動はしますが、例年下3桁~下5桁の当選番号をボールなどを用いた抽選により決定しているようです。
今年(2018年)については、番号自体は発表されていませんが、
応募総数1085171枚 当選枚数 1331枚 から
下3桁の当選本数1組 1085枚
下4桁の当選本数2組 108×2=216枚
下5桁の当選本数3組 10×3=30枚
1085+216+30=1331が濃厚ではないかと思われます。
まとめて出した方がいいの?小分けで出した方がいいの?
こういうのは一所懸命に考えても、結局誤差のレベルにしかならないから考えても無駄というのも一理あるのですが、当選が現実的になるくらい沢山発送したい!!と思うと気休めでもいいから少しでも確率の高い方を選びたいというのが人情というもの。というわけで、応募枚数1000枚における番号の分布について考えてみたいと思います。
1.下3桁の当選番号が存在する場合
・1000枚がすべて通しの連番になれば100%当選する。
・また、ランダムに1000/1000が発生する確率は天文学的に低い。
・ほぼ確実に被り番号が発生し、被り番号が発生した分だけ、
カバーできない番号も発生する。
2.下4桁の当選番号が存在する場合
・被りが発生する確率の最大値は999/10000で約10%
(数学的に被りの確率を計算できる方、いればご教授願います)
・それなりに被りの発生する確率はあるものの、そこまで気にしなくていい。
3.下5桁の当選番号が存在する場合
意図的に連番を起こさなければ、被りが起こっても数枚の可能性が高い。
100枚単位の応募の場合、それぞれ桁が一つ下がると考えればよいと思います。応募総数から考えると下2桁の当選番号が発生するパターンはまずないので、自分の応募しようと考えている枚数が100枚以下ならば、被りの問題はあまり考慮に入れる必要はないかと思います。逆に数100枚単位でだすならば、連番を意図的に発生させる行為は、被り自体の発生確率は下がるが、被った場合の被り枚数を上げる行為であると言えます。いわばハイリスクハイリターンです。筆者の場合、毎回1000枚の葉書を同じ局から、同時にまとめて出していますが、却ってきた葉書の番号の被りを今回調べてみました。
下3桁 カバー率 総数
001~100 16/100 16
101~200 58/100 121
201~300 100/100 255
301~400 91/100 182
401~500 82/100 118
501~600 66/100 108
601~700 27/100 27
701~800 32/100 42
801~900 34/100 43
900~000 15/100 15
521/1000 927
上3桁の確認された番号
1~10枚 099 103 110 111 115 136 139
146 158
10~20枚 106 147 194 198 201
20~30枚 145
30~40枚 141 149 153 156 196 206
それ以上 140(64) 143(178) 144(81)
148(93) 205(148)
・下3桁の被り番号は200番代が特に多く、232~238は5枚被り。
・上3桁は140代、205、206が中心。ほぼこの枠内に収まっている。
・返却枚数はこれに当選番号を加えた928枚。
・最大連番は上3桁143代の71連番。
投函日が募集開始前半で5日目だったため、この番号は順当なところだと感じます。概ね届いた順に番号が振られているようです。ただ、返信枚数が928枚なのが気になりました。残りの72枚はどこに行ったのでしょう?
ここで気になったのが当選番号選出のための通し番号が6桁であることです。応募総数が1085171枚にも関わらず、通し番号が6桁ということは、重複している番号か通し番号が振られない応募葉書のどちらかが85171枚存在することになります。私の元に戻ってきた返信ハガキにはすべてに番号が振られておりました。
仮に当選対象の応募葉書の最大枚数を1000000枚と仮定すると、無効葉書が85171枚発生することになります。その場合、応募した葉書が有効葉書となる可能性は92.1%となります。私が応募した葉書の返却率が92.8%ですから、もし抽選の対象にならない無効葉書が返却されずに処分されているのだとしたら、数字的には自然になります。真偽のほどは分かりません。
また、この通し番号の状況で上に示した当選番号の仮説を元に私の当選率を大雑把に計算すると
下3桁の当選率 52.1%
下4桁の当選率 およそ9.2×2=18.4%
下5桁の当選率 2.8%
73.3%程度ということになります。純粋に倍率が815倍の懸賞に1000口応募して1口も当選しない確率は約29.3%ですから、私の応募の仕方は確率的にやや効率が良い(すべてまとめて出して連番を発生させたことが良い結果につながった)ことになります。また、もし返却されていない72枚も有効だとすれば、それぞれの確率が少しずつ上昇し、70%代後半の確率になるのが濃厚なので、期待値との乖離が若干大きくなりますが、重複当選分を再度抽選しなおしている可能性もあり、その場合こちらの数字の方が近似値により近いことになる可能性が高いです。
結局のところは何例かサンプル数を重ねないとわからないという結論に至りました。また、来年以降の調査対象とすると、新東京郵便局(郵便番号が119から始まる葉書がすべて集まる)に直接持ち込むと連番の発生に変化がでるのか?というのも興味が沸きます。
ではよいお年を。