第70回紅白歌合戦観覧

例年の通り12月28日から30日までは幕張メッセで開催されるカウントダウンジャパンへ。特に28日は紅白歌合戦への出場が決まっている歌手の方が数多く参加しており、極力予習(偵察?)も兼ねて回るようにしています。今回は欅坂46Little Glee MonsterKing GnuOfficial髭男dismが該当。


31日は今回は10時頃家族と合流し、まず原宿のAFURI でラーメンを頂いたあと、10時40分頃現地到着。構内に入場してから直ぐに謎の色んなユニフォームを着た集団の行列と鉢合わせる。(郷ひろみの出演時のバックダンサーだったようです)並び列まで行くと、特に例年と変わったことはありませんでしたが、大晦日スタジオパークSPでの待機列への中継は今回も実施される模様。以前まではなかった番組案内の貼り紙がありました。


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2枚目の写真は、この番組でインタビューを受けていた4組の方々が番組内で背にしていたパネルです。ちなみにこの4組のうち2組が、待機列の両隣の方でした。我々は・・・立候補しませんでした。ちょっとお話をさせていただきましたが、今回が初の観覧で、2000口の応募をされたとのこと。さすがに自分の倍のハガキを出した方とお会いしたのは初めてでした。前回実績で当選率9割を目指したとのこと。そしていざ3時からの抽選に望むわけですが・・・

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2階席→2階席→2階席→3階席と苦節4年。ついに引き当てました1階席。早々に会場に入ると、思った以上に近いものだなあと感じました。NHKホールの1階席は別のコンサートで一度入ったことがあったのですが、おそらく普段は常設されているL列とR列の座席を潰して花道を設置しているので、予想以上に狭かったです。また、後列4割ほどは機材席で潰されており、なかなか引き当てられないのも納得といったところ。開場直後に会場入りしたので、そこから約1時間ほど待つことに。今回の前説はパプリカの振り付けと、上を向いて歩こうの振り付け、後半一発目のビクトリーロードの合唱の練習、松田聖子のコールの4点。普段のゲスト審査員入場に加えて、次にラグビー日本代表の入場。

・セット、演出など
ステージセットは例年と比べると大分質素な印象を受けました。また、観覧者への配布物についても、投票用の紅白うちわ以外の配布はなし。演目ごとの小道具の類がほとんどなく、あとで放送を見返して気付いたのは、リアルタイムで多くのCGを差し込むことで代用していたのかな?と。3年くらい前から実験的に導入されていた記憶がありますが、年々ウェイトが大きくなっているようです。石川さゆり氷川きよしの辺りはいい感じでしたが、aiko、AIひばりの辺りはちょっと安っぽく思いました。

郷ひろみaiko
下手側からの登場。審査員席や裏トーク席があるのがそちら側なので当然なのですが、我々とは反対側の通路での演出。aikoの入場時に会場がざわついていたのですが、入場口がPAの死角になっていることもあり、気付いたのは歌い出しの後でした。

・島津亜矢
歌唱中にブツッという非常に大きなノイズがホールに響きましたが、案の定放送にのってしまっていました。

DAPUMP
会場にラグビーボール形状のビニールボールを入れる演出がありました。もともとは欧米のEDMイベントなどで行われていたのが原点のようなのですが(うろ覚え)、ここ近年日本のライブでもしばしば見られるようになっています。基本フラットなフロアでやるのが普通なので、傾斜のあるNHKホールの会場では、観客の返したボールがほとんど前(ステージ側)にいってしまっていました。カメラの近くにいるスタッフがめっちゃ大変そうでした(笑)

欅坂46
平手ちゃんに関しては、出て来てスタンバってた時からよろよろしててそこはかとない不安を覚えましたが悪い方に的中し、後で絶対記事になるだろうなあと思って終演後に確認したら、予想外に速報でリリースされていたようでびびった。(笑)Twitterで記事の否定ツイートが伸びているようですが、個人的には記事のほうが真実に近い気がするなあ?この方がどこで観覧していたのかは知りませんが、私が見ていたのは教壇から一番後ろの席くらいの間の距離でした。分かりづらいか?さすがに今後「不協和音」が紅白で披露されることはないでしょう。

三山ひろし
ず~まだんけのコダマン(2)、イージー(トリ前)の順番が前回と逆でした。前回は阿部さんが三山さん後方の神ポジションでしたが、今回はドリスでした。けん玉ヒーローズに知ってる顔がたくさんあって、個人的には毎度面白いですが、今年もやるの・・・?

・YOSHIKISS
12月中旬までKISSが日本でツアーをしているのは知っていたのですが、この時期まで日本に滞在してるの?と事前から疑問に思っていました。が、中継出演・・・ですらなくVTR出演。これに限らずですが、今回ホールまで来ない人が多かったですね。事前情報では福山雅治のみだったのでちょっと拍子抜けしてしまいました。

・AI美空ひばり
TVで視聴するよりはどうしても遠目になるので、マネキン感は思ったほどなかったです。やってることは初音ミクのイベントと全く同じなので、まぁそりゃ実績は積みあがってるよね、と。骨が天童よしみなのが、動きの少なさの原因ですね。最近Vtuber系のイベントも増えてますが、このくらいは気合い入れて作ってほしいよなぁと余談(←無茶)

・乃木坂46
前の演目の関ジャニ∞のバックで踊っていたピカチュウの退場がシュールすぎて、だれも司会と乃木坂46のMCを聞いていなかったという・・・(笑)何気にギリギリだった気がします。最後の大サビ前にキャノン砲で飛ばした金テープが、クレーンカメラに4~5本くらい絡んでしまっており、ちょと大丈夫か心配していましたが、大事にはなっていなかったようです。

松田聖子
前回いきものがかりと、サザンオールスターズの時に、一階席の方々が総立ちになっていたのを不思議に思っていたのですが、普通にスタッフの指示でした。「可能ならば是非お立ちになって応援してください」くらいのトーン。意外と言葉遣いが慎重だな、と謎の感心をしてしまいました。


・全体的な総評
視聴率が40%を大きく割り込み史上最低を記録したとのことですが、まあこれは仕方がないかなと思います。時流とか、音楽的話題に乏しかったというのはその通りなのですが、個人的にもう一つ思うのは全体的な演出がスポーツ(オリンピック、ラグビー)に寄りすぎていたのではないかと感じます。好みの細分化による固定客の囲い込み・流行のニッチ化は別に音楽だけに言えるわけではなく、スポーツも同様です。(野球の視聴率は取れなくなっているが、観客動員数は上昇している。等)そして、確かにラグビーは盛り上がりましたが、おそらくラグビーをにわか的に楽しんだ客層と、オリンピックに期待している客層はほぼ完全に同一であり、そこに関心を示していない人を置いてきぼりにしてしまったように思います。





最後に、自分が紅白歌合戦になぜここまで入れ込むのか?拘るのかという話をしておこうと思います。個人的な思いとして、日本には明治以降に誕生した現代音楽に対して、歴史的に継続的に続いている流行の指標は、もう歴代の紅白歌合戦の出場歌手リストしかないと考えています。アメリカにはビルボードチャートがありますが、日本でのチャートは流行の指標としての基準が(ベストテン・トップテンなどの番組オリジナルチャート→オリコンチャート→ビルボードジャパンチャートと)焼き畑的に変遷しており、歴史的一貫性、継続性を維持しているチャートが一つもありません。自分が生きていた時代が、未来と地続きではなくなっていくのを漫然と肯定するのは寂しいことだと思います。だからこそ、出来れば紅白歌合戦は出来るだけ長く続いてほしいと思います。ただの私のエゴです。



と、湿っぽい話は置いておいて鬼が笑いそうな今年の観覧について。おそらく嵐が最後のパフォーマンスを行うことになり、倍率が想像もつきません。応募するかしないかも含めて悩みます。